フリエモンの正体
2006年 02月 05日
会社には、実は頭が切れて仕事も相当デキるのに、
できないフリをしている偽ダメ男がいる。人呼んでフリエモン。
フリエモンには東大卒が多い。
彼らは競争相手のジェラシーが一番怖いことを知っている。だから、
ドジで目立ってみたり、ヨレヨレの服でモテなさそうに見せたり、
わざとなまったりしてライバルの警戒心を弱めようとする。
ダメなヤツと思われることで、余計な仕事を押し付けられることもない。
「あの人にやらせたらかえって迷惑」と周囲が面倒をみてくれたりするので得だ。
わが部のフリエモンも遅刻の常習犯だし、書類は間違いだらけ。
アタマはぼさぼさで、酒の席では、財布をなくしただの、
終電で終点まで行ってしまっただの、失敗談を披露しては、
「ったく、しょうがねえなあー」と笑いに包まれている。
優越感を持たせてくれるから、上司からかわいがられる。
しかも決定的な失敗はしないので、飛ばされることもない。
でも私は、フリエモンの正体を知っている。
先日、かなり大事なプレゼンがあったのだが、
朝イチでしかも直前に会場が変わっていたのに、
彼はしっかり上司より先に来て準備をしていたもんね。
土曜出勤の日、たまたま会社近くで見かけたら、
おしゃれなシャツでキメていたよ。
案外、男の人ってフリエモンを見抜けないみたい。(戦敗犬)
毎日新聞 立ち読みより
by tatuoblog
| 2006-02-05 11:24
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